【紹介】
『不思議の国のアリス』の作者であるルイス・キャロルの著書です。挿絵は『ムーミン』で有名なトーベ・ヤンソンです。
【感想】
全くもって、意味がわかりませんでした。
細心の注意をもって指貫で皆は探した
ピカピカのフォークと希望で狩りたてた
鉄道株で脅かした
笑みとシャボンで金縛りした(第8の歌より)
終始こんな調子で話は進みます。
訳者あとがきで知ったのですが、この「スナーク狩り」は、韻文でしかもナンセンスだということでした。韻文は、音のリズムを重視した文章です。そして、ナンセンスとは意味をもたせていない文章のことです。つまり、この話は語感重視の無意味な文章ということです。一応ストーリーらしきものはありましたが、脈絡のない展開で進んでいきます。
原文が英語なので、日本語に訳してしまうと元の語感の面白さを感じることができません。訳者も苦労して七五調でまとめたりしています。
この手の文章は、原文があるともっと楽しめるのではないかと思いました。
絵はとても素敵でした。
(おわり)