猫兎ライフ

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事実は小説より猟奇なり【読書感想文】『FBI心理捜査官』

   

 

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【紹介】

実際の凶悪犯罪の操作に携わった、プロファイリングのプロが書いたノンフィクションです。

 

FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF)

FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF)

  • 作者: ロバート・K.レスラー,トムシャットマン,Robert K. Ressler,Tom Shachtman,相原真理子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2000/12
  • メディア: 文庫
  • 購入: 13人 クリック: 270回
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【感想】

「事実は小説より奇なり」とはまさにその通りで、精神異常者たちによる極めて残虐な犯罪の様子が書かれています。

被害者の血を飲む殺人鬼、バラバラにした死体で性行為にふける倒錯者、30人以上を殺したシリアル・キラー・・・(背表紙より)

この本に書かれている事実と比べれば、その辺の小説やドラマの内容など児戯のようなものです。この内容に匹敵するのは、「ソウ」と「ハンニバル」くらいなものだと思います。

プロファイリングの目的は、潜在的容疑者の範囲を狭め、犯人である可能性が最も低い人達を除外して、ある程度目星をつけて捜査にあたれるようにすることだ。(本文より)

プロファイリングについては、このように書かれており、著者の予想した犯人像は、実際の犯人の特徴と驚くほど一致します。やはり、凶悪犯には傾向のようなものがあるのでしょうか。

一つ名言したいことがある。それは、まったく正常だった人間が三十五歳になって、突如として破壊的で凶悪な殺人行為に走ることはありえないということだ。こうした犯罪者の場合、実際に殺人を犯すはるか前の子供時代から、その前触れのような行動が見られる。(本文より)

確かに、凶悪な犯罪に関してみると、犯人は周りから見てもおかしい人だった、というケースが多いように感じられます。この前捕まった誘拐犯も、だいぶ以前から願望があったようですし。

周りに変な人がいたら要注意です。

(おわり)