【紹介】
1889年生まれの作家、夢野久作の小説。このドグラ・マグラは構想10年の果てに完成した。
【感想】
本屋に通う人ならば、この表紙を見たことがない人はいないはずだ。有名な本なのでどこの書店にも置いてあるし、この表紙のインパクトは一度見たら忘れられない。
表紙のデザインが刺激的過ぎるので今まで読んでいなかったが、知人の勧めで読んでみることにした。
記憶を失った青年が目覚める場面から物語は始まるのだが、「これを読むものは一度は精神に異常をきたす」と伝えられるほどの奇書なので、読めば読むほど訳が分からなくなる。
ジャンル的には推理ものらしいのだが、精神医療の読み物のようでもあり、歴史物のようでもあり、ホラーのようでもある。『箱男』のようなトリックがあるのではないかと疑って読んでみたりもした。
最後まで読んでも、結局なんだったのかという肝心要のところはよく分からなかった。
(おわり)