猫兎ライフ

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春樹推し【読書感想文】『頼むから静かにしてくれⅠ』レイモンド・カーヴァー/村上春樹訳/中央公論新社

   

 

頼むから静かにしてくれ〈1〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

頼むから静かにしてくれ〈1〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

 

村上春樹がやたらと推している作家、レイモンド・カーヴァーの短編集。

村上春樹がおすすめするのだから、よほど面白いのだと思っていた。だがそれほど”面白い”という内容ではなかった。

春樹の小説のように突拍子もない話というわけではないが、それでも普通の内容ではない。SFを少し(S)不思議(F)と読んだりするらしいが、カーヴァーの小説はSH(少し、変)だ。

最初に収録されている「でぶ」も、客観的に見れば太った客が飲食店に来ているという、ただそれだけの内容だ。ただそのデブを嫌に丁寧に描写するのだ。何と言ったらいいのか、変な小説なのだ。

他の話も、この世の物理法則を無視したような話は出てこない。SF未満、日常以上といった感じ。派手さはない。

(おわり)