アメとムチは前世紀の遺物。〈モチベーション3.0〉によると、二十一世紀の職場では、〈自律性〉〈マスタリー〉〈目的〉へとアップグレードが必要。(本書の概要)
【紹介】
何かの本で紹介されていて、気になって購入した本です。モチベーションの本です。
上の紹介にある通り、信賞必罰でモチベーションを上げるのは、もはや時代遅れになっているという内容でした。
【感想】
特に真新しいことは書いてなかったな、というのが率直な感想です。
欧米でも心理学者や脳の研究家などのあいだではかなり前から、アメとムチ(これをしたらこれをあげる、これをやらなかったらこの罰を与える、など)では人間のやる気や生産性が落ちる、ということは広範な実験で繰り返し証明されていた。(訳者前書き)
この、訳者前書きからの引用が示しているように、心理学系の本を読んでいれば、どこかで見たような内容が書かれています。ただ、実際の企業活動の中で、古い考え方がいかに害を及ぼしているかという話は、この本で詳しく書かれています。
古い考え方(モチベーション2.0)で行動していると、生産性が上がらないばかりではなく、稼ぎや地位などの目標を達成しているにもかかわらず満足感が得られず、ひどい場合には精神への負担さえ現れてきます。
最低限の生活に必要な稼ぎが得られるか否かという時代では、信賞必罰型のモチベーション2.0も効果的に働いていました。ですが、単に生きていける以上の豊かさを手に入れ、クリエイティビティを要求される仕事が多くなった現代においては、「内なる動機」であるモチベーション3.0が必要になってきているのです。
(おわり)
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: ハードカバー
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