【紹介】
農薬などの化学物質の危険性を指摘した本です。原書の発表は1962年。当時広く使われていたDDT等の、環境への影響を指摘しています。
【感想】
化学薬品の危険性についての記述が延々と続く本です。
殺虫剤として撒いた薬品のために鳥や小動物が死亡し、生殖能力も失われ、生態系が崩れる様が書かれています。大量散布の弊害や、多種の薬品を混用することの危険についても指摘されています。
池上彰さんの「世界を変えた10冊の本 (文春文庫)」でも紹介されている本であり、化学薬品濫用の危険を初めて告発した本として有名です。経済的発展が最重要視されたであろう時代において、環境保護に着目した著者の視野の広さに感服します。今の我々の生きる現代においても、見落としている重要な価値観があるのではないかと考えさせられます。
薬品による環境破壊の様子がずっと書かれているので、読んでいると少し気分が悪くなる本でした。
(おわり)