【紹介】
IoTについて書かれた本です。
【感想】
最近話題のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)についての本です。IoTというワードは聞いたことがあったのですが、よく概念が理解できていなかったのでこの本を読みました。
IoTの例として、「ウェアラブル端末で体調を把握して、その日の食事やトレーニングメニューを提案する」「3Dの仮想スーパーで買い物をして、リアルタイムで状況が確認されている宅配車両により1時間以内に家に届けられる」というようなケースが紹介されていました。
IoTが注目されるようになった理由として、「モノに搭載するセンサーが安く・多種類になった」「端末(デバイス)が安くなった」「安く高速な通信インフラの発展」「データの蓄積・高速分析が可能になった」という4つの要因が挙げられています。スマホやスマートウォッチに見られるような技術の進歩に伴って生まれた概念のようです。IoTは情報処理技術の発展なくして生まれませんでした。
また、最近話題の自動運転車については、
自動車がIoT化されるのではなく、「移動のIoT化」の手段のひとつとして(自動運転の)自動車が組み込まれると理解すべきでしょう。(本文より)
と書かれており、
翌日の行動予定をスマートフォンに登録しておけば、朝、自動運転車で駅に向かい、ぴったりの時間の電車に乗り、到着した駅では別の自動運転車が待っていて目的地につれて行ってくれる。そして予定が変われば即座に全てのアレンジを修正してくれる(本文より)
というようなサービスの可能性が紹介されています。グーグルの自動運転の試験車が初の事故(自動操作に起因する)を起こし自動運転の実現化が少し遠のいた感じのする今日この頃ですが、ただ目的地につれて行ってくれるだけならタクシーとなんら変わりはありません。他の交通機関や施設・設備とインターネットで結びついて初めて、イノベーションとなるのだと考えさせられます。
IoTの入門書に最適の1冊でした。
(おわり)