【紹介】
新海誠監督の大ヒット映画「君の名は。」の小説版です。
【感想】
面白い小説でした。近いうちに映画の方を観ることはないだろうと思い、小説の方を買って読みました。
「秒速5センチメートル」のトラウマがあったので、どんなラストになるのかとヒヤヒヤしましたが、ハッピーエンドで良かったです。新海誠さんは監督が本業のようですが、この小説もスマートで読みやすい文体といいラストに向けた緊張感の高まりといい、素晴らしい本でした。
主人公の女の子の描写がまた素敵で魅力的でした。読後感の良いボーイミーツガールです。
寝癖でところどころ飛び跳ねた、黒く長い水流みたいな髪。小さな丸顔に、もの問いたげな大きな瞳、どこか楽しげな形の唇、細い首と深い鎖骨。おかげさまで健康に育ちました!と主張しているかのような胸のふくらみ。うっすらと浮かぶ肋骨の影、そこから続く、柔らかな腰の曲線。(本文より)
作中には口噛み酒も登場し、新海監督の趣味が伺えます。
(おわり)