猫兎ライフ

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小説版 前前前世【読書感想文】『小説 君の名は。』新海誠/角川文庫

   

 

f:id:catrabbitnekousagi:20161015165628j:plain【紹介】

新海誠監督の大ヒット映画「君の名は。」の小説版です。

 

小説 君の名は。 (角川文庫)

小説 君の名は。 (角川文庫)

 

 

【感想】

面白い小説でした。近いうちに映画の方を観ることはないだろうと思い、小説の方を買って読みました。

「秒速5センチメートル」のトラウマがあったので、どんなラストになるのかとヒヤヒヤしましたが、ハッピーエンドで良かったです。新海誠さんは監督が本業のようですが、この小説もスマートで読みやすい文体といいラストに向けた緊張感の高まりといい、素晴らしい本でした。

主人公の女の子の描写がまた素敵で魅力的でした。読後感の良いボーイミーツガールです。

寝癖でところどころ飛び跳ねた、黒く長い水流みたいな髪。小さな丸顔に、もの問いたげな大きな瞳、どこか楽しげな形の唇、細い首と深い鎖骨。おかげさまで健康に育ちました!と主張しているかのような胸のふくらみ。うっすらと浮かぶ肋骨の影、そこから続く、柔らかな腰の曲線。(本文より)

 作中には口噛み酒も登場し、新海監督の趣味が伺えます。

(おわり)