【紹介】
村上春樹さんの新作小説です。2017年2月25日発売です。
【感想】
よく言えば村上春樹さんらしい、悪く言えば真新しさのない小説でした。
詳しい内容はネタバレになるので避けますが、過去の作品とだいたい同じ流れのストーリーでした。
・比較的自由な立場の男が主人公(本作では妻と別居している男)
・登場人物は大抵不適切な男女関係をもっている(本作では不倫や托卵をしてる)
・主人公の射精が重要な意味を持っている(本作でも射精)
・主人公は不思議な体験をする(本作では顔ながの穴に入る)
・不思議な世界から無事に生還するが特に説明はなされない
・続きがありそうなふんわりとした終わり方
私は特別村上春樹の熱心なファンというわけではなく、「ノルウェイの森」「ねじまき鳥クロニクル」「1Q84」「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」「アンダーグラウンド」ぐらいしか読んだことはありません。それでも今回の騎士団長殺しには既視感を感じました。
決してつまらないわけではなく、面白くてスイスイ読めるのですが、真新しさは感じられない。そんな小説でした。
(おわり)