【紹介】
「火花」に続く2冊目の又吉直樹さんの小説。今回の主人公は、劇団員。
【感想】
主人公がクズ。それに尽きる小説だった。
主人公は行動も言動も支離滅裂で、生活は自立しておらず、他人に迷惑ばかりかけている。何を間違ったか、とても気立ての良い女性と付き合うことになるのだが、その女の子はだらだらと搾取され続け、結局心身を壊して東京から地元へ帰らざるを得なくなる。沙希ちゃん(その女の子の名前)が本当にかわいそう。
読み終えて、心に残るものはなかった。せいぜい主人公がクズだったという感想ぐらいだ。自分がああはなるまいという、反面教師としての教訓にはなるかもしれない。
あえて何度でも言おう、主人公はクズであると。
(おわり)