【紹介】
セールスパーソンや宗教指導者などが、他人を動かすために使用しているテクニックを科学的に解説した本。
【感想】
ニンテンドースイッチが欲しくて欲しくて、たまらなくて、毎日のように店頭と通販サイトを訪れ、転売価格のスイッチにも心がなびきかけた頃、この本を読んだら物欲はおさまった。そこまで欲しくなかったニンテンドースイッチがいつのまにかとても欲しくなっていた。その原因がこの本で明かされる。
〈第3章 コミットメントと一貫性 ー 心に住む小鬼〉
ひとたび決定を下したり、ある立場を取る(コミットする)と、自分の内からも外からも、そのコミットメントと一貫した行動をとるように圧力がかかります。(本文より)
心当たりがある。一度スイッチを探しに店に行くと、それが習慣になり何度も足を運ぶようになってしまった。求めれば求めるほど、物欲は高まっていった。
〈第4章 社会的証明 ー 真実は私たちに〉
特定の状況で、ある行動を遂行する人が多いほど、人はそれが正しい行動だと判断します。(本文より)
インターネットが発達した現代では、SNSを見れば大量のスイッチ難民がいる。他の人も必死に探しているならば、と休日の抽選販売に参加したり、ツイッターの情報に張り付いたりもした。しかし、最初の頃はそこまでするほどスイッチが欲しかったわけではない。
〈第7章 希少性 ー わずかなものについての法則〉
手に入りにくくなるとその機会がより貴重なものに思えてくる(本文より)
人は数が少ないものを求める生き物だ。人間社会において、数が少ないものは貴重で価値が高い。金やプラチナが良い例だ。レアなものはどうしても欲しくなる。スイッチ発売当初の在庫が十分にあった時期には見向きもしなかったが、品薄になり始めた頃から気になり始めた。
とっさの判断に迷って機会を逸しないように、ヒトの状況判断の一部は自動化されている。その人間の習性を利用したあの手この手の影響力の罠が世の中には溢れている。欲しくないものが急に欲しくなったり、本来の意思に反してなにかをさせられそうになったら、要注意だ。なんらかの”影響力”が働いている可能性を疑うべきだ。
あまり大きい声じゃ言えませんが、今日Amazonでスプラトゥーン2セットのSwitchを定価で買うことができました。ありがとうございます。
(おわり)