ソニーの犬型ロボット「aibo(アイボ)」の出荷台数が1万台を超えたそうだ。1万台という数字にはピンとこないが、値段には驚いた。本体価格が19万8千円で、さらに必須のネットサービスが3年で9万円だ。犬の相場はわからないけど、生身の犬が買えるレベルだと思う。
さてここで気になるのがネットサービスだ。最新のアイボはネット接続された状態で稼働するらしい。ソニーの最先端のAIやカメラ・マイクといったセンサーを積んだロボットが家の中をうろつくのだ。これはかなり怖いことなんじゃないかと思う。知らぬ間に家庭内の情報を盗まれたりして。家族の顔や名前などの個人情報はもちろん、最新カメラの能力を持ってすれば指紋の読み取りや、PC・スマホの入力パスワードを盗み見ることも可能だろう。R2-D2のマニピュレーターのようなものも隠し持っていたら、家の中から鍵を開けたり、ガスの元栓を捻ることさえ出来てしまう。アイボの前でソニーの悪口を言おうものなら、消されてしまうかもしれない。
ソニーがアイボを悪用しなくても、ネットに繋がっていればハッキングの恐れがある。ハッカーがアイボのセンサー類にアクセスできたら、家庭の個人情報は完全に筒抜けになる。
現代のビッグブラザーは子犬の姿をしている。
(おわり)