冴えない道化師(ピエロ)を生業とする男、アーサー。
病弱な母と支えながら、自分の仕事に誇りを持ち、夢を抱き続ける男だ。
しかし現実はあまりに厳しい。
テレビのショーに出ることを夢見ながら、現実はしがない店頭での宣伝などをやって生計を立てている。お世辞にもコメディアンの才能があるとは言えない。チンピラに絡まれて路地裏で袋叩きにあい、同僚にはめられて大好きな仕事を失い、バーのショーでは失笑を受ける。予算の都合で公的機関のカウンセリングも受けられなくなる。夢であるテレビで紹介されたかと思えば、ただのさらし者だった。そして母すらももはや信じられる存在ではなくなる。
もう本当に救いが無い。無さすぎる。誰も助けてくれない。誰も味方になってくれない。
でもね、最後はね、ハッピーエンドだと俺は思うんだ。だってアーサーはアイデンティティを手に入れたから。
誰にも見向きもされず、蔑まれ、見下されてきたアーサーは、JOKERになることができた。テレビに出れて、みんなが注目して支持してくれる。みんながJOKERの真似をする。形は違えど、夢にみた最高の道化師だ。そしてアーサーは心から笑っているように見えた。階段を踊りながら下りるシーンはとても印象的。足取りは軽く、今にも飛び立ちそうなほどルンルンしている。
良かったね!アーサー(^^♪
文句の付けようがない最高の映画だった。よく話題に上るホアキン・フェニックスの演技最高。あの”笑い”とかついマネしたくなっちゃうよね。救いのないストーリーも最高。
ダークナイトのジョーカーは無機質で狂気に漬かりきった感じがよかった。今回のジョーカーは追い詰めれれて吹っ切れて闇落ちした感じ(?)がしてこれもまたよい。
一見の価値あり。もう一回観ようかしらん。
(おわり)