「チーズはどこへ消えた?」。言わずと知れた世界的ベストセラーだ。
”変化”に対応していくことの重要性を説いた、寓話的な本だ。二匹のネズミと、二人の小人が登場する。
日本での初版は2000年。もう20年も前なのか。以前原書の英語版を読んだことがある。コロナで世界が変わりつつあるので、改めて日本語版を読んだ。
値段は1000円くらいだし、短い話なので1時間くらいで読める。ぜひとも読んだ方がい。
コロナウイルスで世界は明らかに変貌しつつある。航空業界、観光業界は大打撃を受けている。ANAは21年度の採用活動を中断している。グローバル化の流れにも暗雲が立ち込めるだろう。WHOはポンコツだし、EUも協調性がない。外食産業はテイクアウト等の工夫を凝らさなければ生き残れない。その一方で、AmazonやNetflix、任天堂は業績好調らしい。
アフターコロナという単語を耳にするが、コロナ”後”は本当に訪れるのだろうか。コロナが収束しても、今までと同じ日常はもう戻ってこないと、誰かが言っていた気がする。コロナウイルスが完全に収束する保証はない。どうにか抑え込みながら生活を送るしかないのかもしれない。仮に、ペストのように収束させたとしても、再起不能となる業界も多いだろう。現に多くの老舗旅館や料理屋がつぶれている。
変化する世界に対応しなければ、生き残れない。変化の兆しは、実は早い段階から現れている。まさにこの本に書かれていることだ。
(おわり)