【紹介】
ミヒャエル・エンデによる児童文学の名作。
【感想】
この作品を知ったのは、ゼノサーガが理由。モモの元ネタが確かこの本だったはず。それくらい、後世の作品にも影響を与えている名作。
いつの時代か、どこの場所かも確かではない街を舞台に、主人公の女の子と住民が交流するところから物語は始まる。のほほんとした雰囲気で話は進むが、途中から一気に重くなる。「時間泥棒」こと灰色の男たちが登場し、世界は一変する。
児童文学という割には文量が多く、テーマも重い。人にとって時間とはなんなのか、豊かさとはなんなのかを考えさせられる作品だった。大人でも十分楽しめる内容だった。
人生でいちばん危険なことは、かなえられるはずのない夢が、かなえられてしまうことなんだよ。いずれにせよ、ぼくのような場合はそうなんだ。ぼくにはもう夢がのこっていない。(ジジ/本文より)
- 作者: ミヒャエル・エンデ,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 新書
- 購入: 41人 クリック: 434回
- この商品を含むブログ (297件) を見る
(おわり)