2021-06-02 淡々としている【読書感想文】『百年と一日』柴崎友香 読書感想文 百年と一日 作者:柴崎友香 筑摩書房 Amazon すげー淡々とした小説の短編集。 学校の植え込みに白いきのこがあった、とか。祖母の畑で大根が穫れた、とか。就職して二年目に事故にあった、とか。 架空の街の架空の人たちの話が淡々と語られている。文面からは、感動させようだとか、泣かせようだとか、驚かそうなどという気は全然感じられない。ただただ出来事が淡々と語られている。これは新しい。 とても穏やかで新鮮な読後感だった。 (おわり)