(注:パンダです)
【NLPとは何なのか】
NLPとは「Neuro-Linguistic Programming(神経言語プログラミング)」のことです。
Neuroは「五感」、Linguisticは「言葉」、Programmingは「プログラム」です。つまり、
五感と言葉が脳のプログラムを作ったり起動させる(本文より/実務入門 NLPの基本がわかる本 (実務入門))
ということです。
NLPとインターネットで検索しても、怪しい自己啓発セミナー系のサイトがトップに表示されますし、Wikipediaでも具体的な説明はなされていません。おそらく、学問として確立された分野ではないので、このような扱いをされているのでしょう。
NLPを体感する簡単な例を紹介するので、ぜひやってみてください。
【世界一わかりやすいNLPを体感する】
①「ピンクのパンダを想像しないで下さい」
このフレーズ自体は有名なのでどこかで聞いたことがあるかもしれません。ピンクのシマウマだったかもしれません。どうでしょうか?ピンクのパンダを想像しまいとしても、頭にイメージが湧いてしまうのではないでしょうか。2人1組で片方に「ピンクのパンダを想像しないで」と言ってもらったほうが効果的かもしれません。「ピンクのパンダ」というフレーズだけでイメージを想起させることができるのです。後ろの「想像しないで下さい」にもかかわらず。ネガティブな言葉が精神衛生上良くないのはこのためです。例え否定形で使ったとしても、言葉自体に負のイメージを起こさせる作用があるのです。
これは「言葉と思考」に相関がある証です。
②「鉄骨をイメージして前屈」「クラゲをイメージして前屈」
立った姿勢から前屈をします。1回目は「鉄骨が垂直に体に突き刺さった」イメージをしながらです。「石像と化した体」をイメージしても良いかもしれません。とにかく、体が固くなるイメージです。2回目は「体から骨がなくなってクラゲになった」イメージをしながらです。 2回目のクラゲをイメージした時の方が、より深く前屈できたはずです。イメージによりパフォーマンスが変化するのは古くから知られたことで、トップアスリートもイメージトレーニングは欠かしません。
これは「思考と体」に相関がある証です。
①+②言葉と思考と体
①と②により、言葉と思考と体には密接な関係があることがわかります。三段論法的に考えれば、言葉が体に作用することもありえます。
【NLPの具体例】
前述の【NLPを体感する】は、私の聞きかじりの知識寄せ集めのオリジナルなので信憑性は低いのですが、NLPにはこの言葉と思考と体の相関関係を利用した様々なテクニックがあります。例えば、相手の目線の動きで真意を読み取る「アイアクセシングキュー」や、特定の動作・言動で感情を操作する「アンカリング」、「ラポール(信頼関係)」を築くため相手の真似をする「ミラーリング」などです。
【結論:本で十分、セミナーの必要なし】
NLPについていろいろ述べましたが、その正体は応用心理学だと私は思っています。心理学系の本を読んでいれば普通に目にするような内容を、コミュニケーションやコーチング向けにアレンジしたものがNLPだという印象です。
2、3冊本を読めばNLPについて大体はわかります。NLPセミナーのサイトでは「NLPで成功した」的な広告もありますが、そんな大したものではありません。人間関係を良くする万能の「メゾット」でもなければ、成功に欠かせない「技法」でもありません。ましてや人を操ることもできません。
知っているに越したことはありませんが、高額なお金を払うほどのものなのかというとそれは疑問です。最近では良い本がたくさん出ているので、それらを買って読んだ方がよほど効率的だと思います。
最後に、「NLP」で検索してもまともなサイトがヒットしなかったので、このブログのこの記事がNLPの検索トップになればいいなと思っています。
(おわり)
↓私が読んだNLP関連の本です。どれもわかりやすく、初学者向けの内容でした。
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