↑目力がヤバイ(笑)
【紹介】
元外務省主任分析官である佐藤優さんによる、教養に関する本です。
【感想】
さすが『知』で仕事をしている佐藤さんだけあって、充実の内容です。
目次
【第1講座】佐藤優の知的技術のヒント
【第2講座】情報を拾う、情報を使う
【第3講座】知をビジネスに取り込む
【第4講座】知の幹を作る最低限の読書
【第5講座】武器としての教養を蓄える
【第6講座】佐藤優式・闘い方を学ぶ
【第7講座】対話のテクニックを磨く
【第8講座】分析力を鍛える ー 国際情勢編
【第9講座】分析力ケーススタディー ー ロシア読解編
【第10講座】佐藤優の実践ライブゼミ
以下、気になった部分を引用します。
本はとにかく汚くして読む!(本文より)
本の読み方はいろいろありますが、書き込みながら読むのが一番だと思います。速読と熟読を使いこなせるようになれば、一気に読書が捗ります。
そういうバックグラウンドの情報もないと、今回のニュースは読み解けませんね。(本文より)
ニュースはバックグラウンドとなる知識がなければ、その真の意味を理解することができません。そのための情報源として、新聞が推薦されています。そして一紙だけでなく複数紙読むととが勧められています。新聞社により論説にかなり偏りがあるので、最低でも対局となるような2紙を読んでいる良いそうです。
非キリスト教徒である標準的な日本人にも聖書は役に立つ。(本文より)
西欧では何につけても聖書の知識がベースになっています。日本人には馴染みのない聖書ですが、キリスト文化の勉強のために一読しておく価値はあります。ちなみに、バルバロ訳の聖書が日本語で読める聖書としては一番わかりやすいです。
インターネット検索の時代になると、もう知ってることは偉くない。(本文より)
もはや知識だけでは人間はグーグルに対抗することはできません。調べ物があれば、ウィキペディアが適切な答えを教えてくれます。しかしだからこそ、人はその先の仕事に集中することができます。これからの時代は、情報を分析してそこから意味を見出す力や、新たな価値を作り出すクリエイティブな力が必要になります。
他にも教養を身につけるために参考になる内容が盛りだくさんです。佐藤さんの目力が怖くて、著書は読まず嫌いだったのですが非常に良い本でした。この人の他の本も今後は読んでみたいと思います。外交の最前線に立っていた人なので、下手なフィクションのスパイものよりスリリングな内容が楽しめそうです。
(おわり)